ロハスな酔夢譚

この週末ははてなつながりでお誘いを受けた相方さんに、ちゃっかりくっついてHelloTaroさんのお宅へお邪魔してきたのだった。
最寄駅まで軽快に真っ赤なクルマで迎えにきていただき、挨拶もそこそこに図々しく乗り込む我々。ホントすいません。
そこから港の魚市場に寄って海の幸を買い、一路山を登る。海あり山あり、仙台出身の私にはなんだか懐かしい雰囲気だ。
気持ちの良い気候なので、途中で高射砲跡へ寄り道する。立派な雑木林の山の天辺から、海へ落ち込む山裾が一望できるのだが、はて、海まではちょっと距離がある。一体どういう状況を想定してここから何を撃つつもりだったのか、現場を見ただけではいまいちピンとこない。あの時代の大砲って意外と射程が長かったんだろうか。しかしそれよりヤシマ作戦とロケーションがちょっと似ていてそっちのほうを連想してしまった。ちょうど前日にエヴァ『序』を観たからな。
雨上がりだったせいか草いきれが濃く、充溢した酸素の中を大きなアゲハ蝶がひらひら飛んでいた。

そこからHelloTaroさんのご自宅へ。途中で車を降り、くねくねしたアップダウンの激しい遊歩道のような坂道を辿る。ていうか、この奥に民家があるのが逆に不思議な場所である。建基法では2項道路の特例だろうな。宮崎駿の映画に出てきそうだね、とこっそり相方さんと囁きあう。
宮崎アニメの方法論でいうなら、あそこは異界への通路だったのかもしれない。あちらのことは詳しくは書かないことにしよう。なんだか夢心地の酔夢譚のような一時であった。気がついたら4人でテキーラを一瓶空けるくらいの勢いで飲んでた。最後は歩いて海へ繰り出し、砂浜を歩いてまた飲んだり、こんなにのびのびとした気分になったのは久しぶりかもしれない。
それにしても奥様がとても素敵な女性で、ヒラメを手早く刺身におろしてくれたり新生姜の梅酢漬けは香りが良くて、そこに甘えて飲み食いしっぱなしでした、すみません。これに懲りず、次は横浜で是非アブサンを飲みましょう。
すっかり気持ちよくなって終電に乗ったら珍しく寝過ごしてしまい、終点まで行くというオチがつくのは相変わらずである。慌てて別の路線に乗り換えて家まで辿り着いたが、あやうく帰れなくなるところだった‥‥。