スチールラックへっぽこ棚増設

スチールラックというのは便利だけれども、一度買ってしまうとけっこう始末に困る。何年か経って部屋のイメージを変えたくなっても、無機質な金属がそこにあるだけで一定の存在感を放ってしまう。いままで布で覆ってみたり簾で囲ってみたりいろいろアレンジしてみたが、実は棚板に板を敷くだけで意外と雰囲気が変わることを発見したのだった。
そうして引き続き便利に使っていたのだが、しかし大きなラックは収納力バツグンだけども、小回りには劣るんだよな。そのスチールラックに並べていたCDが増えてきて、スペースが足りなくなったので棚を増設することにした。この部分である。

とりあえず板切れなら余りがあるので、アリモノで間に合わせることにする。単純に考えればコの字型に板切れを継ぎ合わせて被せれば出来上がりだが、それでは板切れともともと置いてある物品の取り合いがうまくない。そもそもラックと板切れのサイズが半端に合っていないんである。
脚が邪魔なら上から吊ればいいじゃん、てなわけで、手持ちの針金で吊ることにする。棚板も網目になっているスチールラックだから、話は簡単である。
簡単に測って一応強度を考えてデザインを決める。フリーハンドでもポンチ絵でも数字を書き出しておかないと、私の場合は途中で判らなくなるんである。

次に針金を採寸して切るわけだが、こういうのはいちいち定規で測って印をつけて‥‥なんてやってはダメなんである。そもそも私は数字の読めない阿呆なので、何度も墨付けを反復したら絶対にどこかで間違う。んじゃどうするのかといったら、ダンボールを寸法に合わせた幅で切って、それに針金を必要な回数巻きつけるんである。こうすれば私のようなバカでもひと目で判るのだ。

ついでに現場合わせでだいたいの長さを確認する。よし。
針金をダンボールから外して、先に棚へ編みながら取り付けておく。

板部分は採寸して、針金を引っ掛けるネジを埋め込むだけ。細い20mmのネジを使ったのだけど、モノが杉板なので念のために割れ防止でキリで穴を開けてから埋めていく。これに針金を引っ掛けるのが目的なので、頭を3mm程度残しておく。

ラジオペンチで針金を捻りながらネジに掛け、棚を吊る。針金は細い銅線である。当然触ればグラグラ揺れるが、この棚の下に頭を向けて寝るわけじゃないので、特にしっかり固定されていて欲しいという希望はない。究極の柔構造、耐久強度以上のなにかがあったら落ちればいいのだ。いってみれば東南アジアにおける建築現場の足場が竹で作ってあるようなもんか。(いや、違う)

正味3時間でへっぽこ簡易棚の出来上がりである。手持ちの余った材料を使っているので、制作費ゼロ。本を置くならもっとちゃんとした金具を使うなりしなくては不安だが、CD程度の重みならしばらくは持つだろう。これでCDも買い放題である。あくまで収納スペース的には、だが。