映画:30デイズ・ナイト(製作:サム・ライミ 監督:デヴィッド・スレイド)

アメリカ最北の町・バロウ。そこは、夏は日の沈まない白夜が訪れる反面、冬には30日間太陽が昇らない極夜がやってくる極寒の町だ。そんな極夜の闇に乗じて、日光のみが弱点のヴァンパイアたちが町に現れ、住民たちを次々と惨殺し始める。氷と闇に閉ざされた町が陸の孤島と化す中、保安官のエバンは、住民や家族たちを守るため、ヴァンパイアとの絶望的な闘いに身を投じていく…。

ひどい目に遭った。
折からの冷房病でただでさえ寒いのに、映画館が寒く映画も極寒だった。内容がサムイという意味ではなく、舞台がアラスカの居住地北限で、しかも真冬の太陽が昇らない30日間の話なんである。何故この真夏にそんな季節ハズレな映画を公開するんだよ。ぶつぶつ。
吸血鬼は太陽に弱い。だったら極夜ならウハウハじゃね? という思いつきそうで今までなかったコロンブスの卵的極悪非道な設定である。さむいよーこわいよー。ところで主人公役のサム・ライミジョシュ・ハートネットが誰かに似てるなぁと思ったら、イチローだね。うん、あの顔はイチロー
吸血鬼が跋扈する街中で大騒ぎして斧を振り回しても持病の喘息で動けなくなっても、主人公は何をしてても運良く最後まで死なないわけだが、観ているこちらはその間いつヤツラが襲ってくるかずっとひやひやしっ放しである。それがホラーの醍醐味だといえばそうかもしれないが、こちらとらネタだらけの人生で、恐怖や不安感なんてフィクションで補充しなくとも実生活で充分間に合っているんである。何が哀しくて金払ってヒヤリハットしなくちゃいけないんだ! 映画ってのは殺伐とした現実にはない、ステキにほっこりした気分になるために観るもんなんだよ、チクショー!! てことはなんだ、私の人生は丸ごとホラーなのか!(泣)
ゼィハァ‥‥というわけで、この手のホラーは次からは一人で勝手に行ってください。(業務連絡)