ベルギー幻想美術館@Bunkamura/THE AMAZING CARD(3Dビュワー)

すっかり時間がたってしまったが、9月の連休中には渋谷Bunkamura『ベルギー幻想美術館』を観に行ったのだった。相方さんが観たいと言うのでくっついていったのだが、私の目当てはミュージアムショップに売っていた、覗くと名画が立体的に浮かび上がる3Dビュワーだった。
レンズの奥に絵が2枚並べてあるのを覗き込むと平面の絵画が立体的に見えるという、理屈が判れば至極単純なものなのだけど、実際に目の当たりにするとこれが衝撃的なほど新鮮なのだ。

遊び心のあるマグリットエッシャーなども面白いのだが、私はモネのこの絵で陥落した。元が名画だけにもちろん美しいし、なによりもう見慣れてしまっているのでこれだけ眺めると正直新鮮味は薄い。だが、ビュワーで覗いたときに顕現する光の美しさには、文字通り息を呑んだ。そうか、こんなに美しい絵だったのか。私はいままで何を見ていたのだろう。


フェルメールは光が素晴らしいとよくいうが、これまでなんのことやらさっぱり判らなかった。しかしこれで見ると理屈ナシによく判る。名立たる名画でもいざ3Dにしてみると歪んで見えてしまうものもあるのだが、フェルメールの端正な奥行きは凄まじいのだということを、目の前に突きつけられるようだ。

逆に浮世絵なんかはほぼのっぺりとした描き方なので、立体に起こすと書割のように見えるのがやたらと面白い。あれもこれもと見ていたら欲しくなってしまい、いつの間にか8枚も買い込んでいた。小物を溜め込む趣味はないはずなのに、これはコンプリートしたいくらいだ。たくさん買えて満足。


あ、ベルギー幻想美術は挿絵のような小さなペン画が面白かったよ。


名古屋市美術館 ミュージアムショップ直営 ONLINE SHOPで通販できるらしい。
AMAZING CARD(3Dビュワー)