一時停止

過労である。ぶっ潰れて昨日は一日中白目を剥いて半睡半醒状態を漂っていた。そうして寝ていても背中の真ん中にこむら返りしたような、固形の痛みが居座って神経に障っている。どんなにストレッチをしても凝りはほぐれず、腕を動かすたびにチリチリと痛みが走る。しまいに痛みのせいかなんなのか吐き気までしてきた。
これは内臓にキてるな。過去の経験から、胃か腎臓だろう。以前にも過労とストレスで胃カメラを飲んだことがあるし、腎炎にもなったことがある。しかし今のところ身体は辛いが発熱もないし単なる過労、東洋医学でいうところの『未病』でしかないのだろう。この状態で病院へ行っても大した処置も見込めないだろうと勝手に予想した上で、痛みをおして出掛けるのも億劫だった。
それにしてもやりかけの仕事も何もかも放り投げ、ただベッドに転がっていることのなんと甘美なことか。あまりの開放感と気持ちよさに涙が出てくる。現実は辛いからキライだ。このまま死んでもいい‥‥。


ふと目が醒めると、朝になっていた。
なんとなく身体が軽くなっている気がする。そろそろと起き出してみると、背中の痛みはやはりまだ居座っている。痛いところに貼った膏薬は少しは効いているようだが、凝りの芯まで溶かすには至らない。指で痛いところを探し、また新たに貼り直す。ついでに思いつきで腎臓の上にも膏薬を貼ってみた。
そのまま出勤し、半日過ごすうちに薬剤が背中の痛いところに広がるのを感じる。身体が軽くなる。
や っ ぱ り 腎 臓 か 。
血尿も珍しくないし、どうも体質的に腎機能が弱いらしいのは判っていたが、ここまでとは。こりゃ新型インフルエンザは貰いたくないな。