油麩丼

いやはや寒い。毎日歩いて帰るのも鼻水との闘いである。寒い地方では塩分過多で卒中が多いというけども、寒いと鹹いものが食べたくなるのは何故だろう。そんなことを郷里の名産・油麩を手に考えていたのだった。

理由は考えても判らぬがとにかくガッツリ系のものが食べたかったのである。ダイエット目的でも胃腸への優しさという面に於いても晩は控えめにしたほうが良い。頭では理解していても身体がいうことをきかぬ。とはいえそもそも肉の在庫がない。そんなときはそうだ、油麩丼にしよう。

麩なので出汁で煮ればふにゃふにゃになるのだが、油麩は最後の一歩で煮崩れを踏みとどまりグルテンの底力を見せ付けてくれる。油がボリュームを演出し、立派に肉の代役を果たす。胃腸に優しく気分は満足、ダイエット的にはえぇと油+グルテン・オン・炭水化物‥‥う、うん、八方のうち六方向くらいは丸く収まったのだった。ちなみに体重は激しく上下するようになっただけで、平均するとビタイチ減っていない。