伊東温泉(前編):木造3階建ての温泉旅館『東海館』と豪華温泉宿料理

正月休みには熊に伊東温泉へ連れて行ってもらった。特急電車で1時間半くらい。

往きは奮発してグリーン車だよ!

寝坊したので電車内で軽くサンドイッチをつまんで腹を持たせる。いってきます。

お昼頃に到着すると、駅前から「ひもの」の幟があちこちに立っていてその足元を見ると、網の上に所狭しと魚介類が並べられていた。

見てしまったら食さねばなるまい。とりあえず干物を出してくれるお店で腹ごしらえをした。鯵の干物の奥深さに打ち震える。マジで美味しい。干物って美味いよね!
それから海岸でぶらぶらしたりしたのだが、カメラレンズのど真ん中に汚れがついていたのにそのまま写真を撮っていたので、この間の写真はなし。
宿のチェックインまで時間が余ったので、iPhoneで近場の見どころを検索して伊東市指定文化財の「東海館」へ行くことにする。

東海館は昭和9年に建てられ、その後増築をかさねている昭和初期の温泉情緒あふれる木造三階建ての建物なのであった。いまは旅館は廃業して一般公開されている。

行くまで知らなかったのだが、表に看板によると漫画「テルマエ・ロマエ」でルシウスが平たい顔族の技術力を見せ付けられる舞台として描かれているのだそうな。テルマエ・ロマエは読んでいるけど、そういえばあったかも、と一気にテンションが上がる。

廊下から明るい坪庭が眺められる。

部屋内から川面を眺める。いい雰囲気ですな。

部屋前の灯り。階毎に職人を競わせたとかで、それぞれ趣の違う細工が施されている。

3階の一室。ここの奥の障子がルシウスをしてその技術力に心胆寒からしめた逸品である。

斜めからみるとこうなっていて、確かにこんな曲線を組手にしているのは凄い職人技だねぇ。

廊下からの細工も凝っている。

何畳あるのか判らないぶち抜きの大広間。大宴会が繰り広げられたんでしょうなぁ。格子天井にレトロな照明も素敵。

一部、小屋組みを見られる箇所があったので覗いてみた。こりゃ複雑だなぁ。真ん中に乗ってる新しそうな角材は天井根太を最近補修したのかな。

最後にこんな階段を登って、

海まで見えるこんな空間に出られる。この望楼は昭和21年に増築されたものらしい。

坪庭を見下ろす。軒は銅板葺きか。

外へ回って川のほうからみるとこんないい感じの建物である。
ふむふむと感心しているうちにいい時間になったので、ぽくぽくと歩いて宿へ向かう。

今回お世話になったのは「山望館」さん。建物やお部屋はちょっと古いが、温泉はいいしとても気の利く接客で気持ちよく過ごせた。そしてなにより、ここはお料理が凄い。

一汁三菜酒肴お食事止め椀香の物とはいうが、

そのうちの向付がどーん。

強魚が金目鯛の尾頭付きばーん。
お刺身はぷりぷりだしどんな小さなお料理にも仕事がしてあってとても美味しゅうございました。動けなくなるほど満腹になって、この日は眠りについたのだった。
そして次の日の朝。

三が日のうちだったせいか、朝食もお神酒つきのお雑煮御節であった。黒豆には金粉が振ってあり上品な甘さも絶妙、特に豆腐がふわっふわでなんだこれと二度見した。前の晩にあれだけ食べたのにまたも満腹で出発である。
この日は伊豆シャボテン公園へ行ったのだが、写真がいっぱいなので明日へ続く。