休息

3つめの検査が終わった。今回の工事では検査は5回。最初の3回は現場の出来具合を調査されるんである。手直しは少々出たものの指摘ゼロというのは慣例的にほぼあり得ないし、それでも残工事も出なかったし、だいたいこんなもんだろ。上出来上出来。志はあくまで低いんである。
息を切らせながら試運転も仮引渡しもなんとか済んでひと山越えて、限界も超えたので久しぶりにこの土日は休むことにした。祝日? 祝日ってなんだっけ。2日連休は5ヶ月ぶりだが、休み自体も3週間ぶりで、その間に怒涛の追い込み・月末の〆・検査続きで連日の早出・残業午前様をこなしていたら、休みというのがよく理解できなくなっていたようで、朝起きていつもの癖で「今日の予定はなんだっけ。休み? 休みって何を準備して何処に何時集合だったっけ‥‥」と考えてひとりで焦っていたのだった。
ここまで騙し騙しやってきたものの、とうとう心身がもたなくなったようで湿疹が出始めた。尻が痒いと思ったらみるみるうちに下肢や背中まで広がり、寝ている間に服の上からこするのか湿疹の周りが内出血して、すっかり身体の裏側が斑模様、天然で流行のアニマル柄の様相を呈している。もともとアトピー持ちだが、ここまでひどい湿疹は初めてである。仕事の合間に皮膚科へ駆け込み、ステロイドと保湿剤と痒み止めの内服薬を貰ってきて凌いでいるが、きっとこの物件が終わったら嘘のようにケロリと治るに違いないと踏んでいる。しかしせっかくの休みでも傷だらけの斑模様になってしまったのでスーパー銭湯にもマッサージにも、また皮膚が過敏になっているので美容院にも行けないではないか。仕方ない、抵抗力が回復するまで寝て過ごすか。
残る山は書類連山である。これまた険しく雲突く高さに聳え立つ難所で、目前に迫ってくるとほぼ垂直な壁のようである。越えられるのか、これ。