近況

相変わらず仕事ばかりしていて休みといえば家でゴロゴロしているだけである。ついでに消費税が上がる前に駆け込み消費しようとネットショップでポチポチ連打している。しかし注文しても来月まで受け取る暇がないのも相変わらずなのだった。忙しいと脳みそが文化的・創造的な事柄から撤退を始めるので、近ごろはもっぱら動物的な欲求を前面に押し出しながら生きている。いやむしろ主張もせず無言実行で寝て起きて食べている。言い訳せずに体現すること、是即ち空の心なのである。虚心坦懐として嘘である。
寒くて腹が減っているとだいたい情けなく不幸な気分になるものである。現場から会社へ戻る道中などはどうしても身体は芯から冷え切り、当然のように腹も減っている。さっさと帰りたいからとエンジンが温まる前に発車し寒いままひとりで運転していると生の意味について考え始めてしまう。次に口に出して言った言葉に精神は影響されるというのがある。そこで車内でひとりのときに震える声で「楽しいな」「愉快だな」と呟いてみたのである。それを無心で繰り返しているうちにアラ不思議、なんとなく楽しい気分になってきて、しまいに高速を飛ばしてニヤニヤしながら「ゆーかゆーか ゆかいだなー たのしいなー ぐふふ♪」と自作の歌を歌い始めたのである。なんだか自分が他人になったようなおかしな気分であった。この話を熊にしたら哀しそうな目をしていた。
そんな毎日ですが私は元気です。