身体が痛いシリーズ

夏の疲れが抜けず腰が痛い。座っているとピキピキと筋肉が攣ってくる。まっすぐ立っているぶんにはいいのだが、前傾姿勢がとれない。靴下を履くのもひと苦労だ。くしゃみをしても痛い。マッサージに行ったら主に脚の疲れが原因だろうけど、全身の関節が硬く、簡単にいうと錆びたブリキ人形のようになっている。猫背の形に筋肉がロックされているので呼吸が浅くなって、それで筋肉が緩まないと言われた。
そうか。猫背にロックか。

急に姿勢をよくしようったって無理だから、思い出したときに胸を張るように気を付けるところから始めたらいいんじゃないの、とのことなので、たまにそっくり返っている。猫背が常態になっていると、正しい姿勢をとるとなんだか物凄くふんぞり返っているみたいな心持ちになるんである。気のせい気のせい、他人から見たら姿勢が良い方が普通の人だから、と自分に言い聞かせて鳩胸イメージに胸を膨らませる。ついでに首を前後に振る。くるっくー。
荷物をリュックに変え肩紐で肩を後ろ斜め下方向へ荷重をかけて引っ張るようにして、通勤時間だけは正しい姿勢で歩く。急に血行が良くなって頭にナニカが巡り、くらくらと多幸感に酔う。正しい姿勢は気持ちよくなる。そう自分に刷り込めれば儲けもんである。ああ、腰が痛い。
どうせ運動したら治るんだろ、と思ってはいるが、痛くて隊長と遊ぶ気にもなれない。荒療治に踏み切るのはもう少しまともに動けるようになってからにしよう。