映画『RRR アールアールアール』


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『バーフバリ』シリーズS.S.ラージャマウリ監督待望の最新作である。観ねばなるまい。けど、ちょっと私用で今いろいろ忙しいんだけど! 仕方ないから観るけども!
インド独立活動における英雄二人の友情と葛藤と暴力の話である。熊によるとなんでも二人とも実在の人物なのだそうな。実際には親交はなかったらしいのだが、「もしこの二人が会って友達になっていたら」という歴史上のifを物語にした夢映画なんだとか。かなり縦横無尽で好き勝手に壮大な夢が広がっている。
バーフバリのときもそうだったが、とにかく象徴的な映像、ポーズ、構図を連ねて描写していくので、神話物語のような仕上がりになっている。ようなというか、実際そうなんだろうな。いってみれば歌舞伎の大見得の連続で、自然さとかはない。ないので不自然さというか英雄の超絶技巧とか無茶苦茶なアクションとかに整合性やリアリティを求めてはいけない。むしろ何も考えず超人が炎を纏って大暴れするさまを眺めてスカッとすればいいのである。夜会の会場に猛獣を何頭も解き放つ! ヤッター! でも手なずけてるわけじゃないから自分も猛獣と戦うよ! ヒャッホー!
テンションアゲアゲである。前半まではそのノリで一緒に(心の中で)こぶしを振り上げていたのだが、しかし後半に入ってどんどん話が過激になり、方向的にはおおぅ、ナショナリズム‥‥で、インドって今こういう感じなのか。よその国の方針にケチをつけることもできないけども、これアリなのかーとちょっと吃驚したのだった。まあでもイギリスってこういうことでは怒らなそうではある。世界はちょっと前のグローバリズムの流れからの揺り返しに振れているのかね。