読了:スプライトシュピーゲル1(冲方丁)

独特の文体は、まあ、一冊読み終わる頃には慣れている。
トシをとって堪え性がなくなっているのか、こういったマンガに近いような感覚で読むタイプの本をじっくり読むことができなくなっているんだろうか。各キャラクターの表現が非常に直接的というか、それぞれ「オークの木のような」とか「可憐なバラの存在感」とか、ひとことで表されているのがあっさりしすぎてて、どうもすぐにピンとこないんだよな。話し言葉や繰返し同じ表現が使われることで、やっと馴染んでくるんだが。
あと、妖精たちの名前に「鳳(アゲハ)」「乙(ツバメ)」「雛(ヒビナ)」とルビがふってあるんだが一度で覚えられず、ルビがない部分ではそれぞれ「ホウ」「オツ」「ヒナ」と脳内変換していた。だから文中で出てくる「鳳ぁーーー!」は「ほうぁーーー!」ね。“ほうあ”ってなんだよ。飽和状態かよ。それは私の短期記憶メモリだ。
雛のエピソードが一番面白かったな。