服飾事情のシステム化

そういや被服費ってどれくらい? と検索したら、だいたい収入の5~8%なんだそうな。下着・靴を含み、場合によってはリネン類も含む。ただスーツの値段は収入の20%程度、靴やバッグはスーツの50%が妥当とするサイトもある。5~8%というと年収400万円なら月16,667円、年収600万円なら月25,000円である。靴と下着を含んだらそんなもんかなぁ。しかしコートはだいたい高い。まともなコートを買おうとしたら2~3ヶ月分が吹っ飛ぶ。

一方でその服の単価が例えば300円を切るまで回数をこなす、いってみればコスパの考え方もある。これでいくと1万円の服を買ったら34回は着なければならず、5万円のコートを買ったら167回である。コートを着る日数は12月~2月だとして年間で90日、毎日同じコートを着て1.8年、償却するのにほぼ2年間かかる計算である。もっともちょっといいコートなら10年着られるイメージではある。そういうコートは、うーん、8万円~かなぁ。8万円だと266日、毎日着て3年かかるな。2日に1度だとその倍、3日に1度だと3倍である。そう考えると高いコートは10年着て妥当なのか。

逆算すると月の支出額も出る。靴・下着を含めて1日5つの服を着ると仮定して300円×5つ=1500円/日→1500円×30日=45,000円/月という計算になる。45,000円を5%とすると年収は1080万円、8%だと年収675万円になる。3ポイントの差で結構違うな。これが年収400万円なら14%、500万円なら11%である。1着200円に設定するのか、100円まで頑張るのかは各々の経済状況によればいいか。可処分所得は単純に年収に比例しないしな。ちなみに200円を8%としたときの年収は450万円、100円で225万円である。計算が面倒くさいのでExcelでやっている。

こうしてみるとスーツの値段が収入の20%というのは突出している。いったい年間に何回着て何年着続ける想定なのだろうか。年収1億円の人が年間に20着作るとして1着100万円ですよといわれれば、そうですか~(雲の上過ぎてわからん‥‥)と遠い目をするだけだが、年収1千万の人が年間5着作って1着40万円ですっつったらノータイムで「掛けすぎじゃね?!」と突っ込むよな。うん、きっとそういう話ではないんだな。これがスーツ1着の値段が月収の20%程度ですよというなら、月収30万円なら6万円くらいのスーツを着ておきなさいよということになるので、まあそうかと納得できるか。6万円のスーツを償却するには単価200円にしても300回着ないとならんけど‥‥と裏で計算してしまうけども。

それでも年の半分の期間を3着で着まわせば5年、微妙だな~。スーツを単価200円で計算するのは厳しいな。単価300円なら3年ちょっとなので現実的なラインぽいな。という具合に仕事着がスーツの人は服飾費がけっこう掛かるのね~、と理解できる。この計算で年収1千万円の人のスーツの値段は15~17万円程度になるが、あ、ハイ、ここまでくると画一的な割合計算はあんまり意味がないですね。ちなみに私は年に2回しかスーツを着る予定がないので月収の20%も掛けていられない。そんだけ期間が開くと体形変化で着られなくなる危険性が大きいし、スーツは意外と流行りによってシルエットが変わるのだ。ちょっと前までシングルの3つボタンだったじゃん!(それは10年前です)

なんでこんな話をしているかというと、季節の変わり目なので通販で被服の仕入れを行ったのだが、まとまると結構なお値段になるのでどれくらい使っていいものなのか調べてみたのだった。

そういや私が苦手とする買い物は実店舗でのものだということがわかってきた。実店舗だと現実世界で処理しなければならない情報量の多さに加えて運動量と寒暖差を伴う店巡りに対応する体調調整、目の前にある商品の取捨選択や店員さんが話しかけてきたりの瞬間ごとに決断力・判断力が求められる状況に疲労困憊してしまう。そこへもってきて通販だとマイペースで吟味出来てだいぶ楽なのだ。なんなら気になる商品をカートに入れたまま何日か考えてもいいなんて最高か。なのでもっぱら買い物は通販を利用している昨今である。

ついでにワードローブを管理するアプリを導入してみた。

jusclo.comこのアプリは使用回数でコスパを出してくれるのがちょっと面白い。ここ数年は激務対応のため平日は洗濯しないで済むように、下着・靴下を含めてワードローブは1週間分揃えて運用するシステムにしている。そうしてみると同じとっくりセーターを着続けたジョブスほどではないが、私は自分が納得した基準で機械的に管理するのが意外と嵌るんだな。いままで知らんかったけど。基準をはっきりきっぱり決めてしまえば迷いがなくなって楽になる。迷うということはリソースを使うということなので、迷ってる間はずっと疲れるのだ。その基準を決めるためには頭の中にデータベースを構築しなければ納得できないタイプでもある。お洒落なんて機械的なシステムとは縁遠いようだが意外と分析できることがだんだんわかってきた。もっともそのうちカッチリ決まった状態に飽きてまた迷いだすのだが、それもまた人生の季節というものである。