ねーむーいー

昨日から急に無性に眠い。夜はさっさと寝たけど今朝も結局寝坊した。そしていまも眠い。何時間でも眠れそうだ。
調子が狂うと睡眠のリズムも狂うのは良くあることだ。眠れなくなると悪化の一途を辿るので辛いのだが、眠れるなら大丈夫。多分、夜明けも近い。
ストレス解消の手段で最強なのはやはり睡眠らしい。飲むのも買うのも叫ぶのもいいけど、なんだかんだいってもとにかく寝ることだ。それで何かが解決するのかというと、けっこう問題は気の持ちようだったりするので、意外と解決するのだった。ちゃんと寝て体力が充実していれば、いろんなことを難なくこなせたりするしな。


昔、昼間はパートで事務職をして夜はコーヒーショップでアルバイトという生活をしていた。両方あわせて月収は十四万円くらい。単価が安いのでそうでもしないと四万円の家賃を払って生活していくことができなかったのだ。
朝の九時から事務所に行って定時の五時で上がり、夕方六時から夜十二時までアルバイト。家に着くのは一時から二時くらいで、その後にお風呂を沸かしたり夜食を食べたりして寝るのは三時か四時。次の日も九時から仕事。これくらいの生活は事務職ならやっている人もけっこういそうだな。夜のバイトは週に三〜五日程度で毎日じゃなかったし、日曜はどちらも休むことにしていた。年から年中軽いデスマをやっているようなもんだったな。でも月収十四万円だけどな。
実家も近くにあったのだけど、折り合いが悪くというか同居すると私が病気になるので無理矢理自活していたのだ。生活はハードでお金はなかったけど、過干渉から初めて開放されて幸せだった。世の中が輝いて見えた。なんでもできそうだった。当時は若かった。
ひとり暮らしでも寂しいとはまったく思わないのは、むしろひとりになれて嬉しかったこの頃の感覚がまだ残っているからかもしれない。
そうして何年かして過労で倒れ、生活形態を変えることを余儀なくされたのだった。仕事を辞めて失業保険を貰い始め、それからは昼夜問わずとにかく寝まくった。眠くて眠くて堪らなかった。本当にいくらでも眠れた。そこまでとは自覚していなかったのだが、身体は相当疲れてたんだろう。
一ヶ月くらいたったら、ふっと眠気が収まった。体重は多分、三キロくらい増えてたと思う。そこでふと世間を見回し、搾取されるばかりでなくもうちょっと効率よく生活できる方法を考えねば死んでしまう、と思い至ったのだった。あれから十年闘ってきたが、少しはマシになっただろうか。
だからなんだというと、眠いときは可能な限り寝まくればいいのだ。身体が要求しているんである。満足すればいつか止まる。眠れるときに寝ておけ。
というわけで、今日もさっさと帰って寝る所存である。