形見分け

実家に来ております。
相変わらず含むところがあるので、明日には帰ります。長居は無用、クワバラクワバラ。
叔母の形見分けで、洋服を沢山戴きました。服飾メーカーにお勤めだったので、とてもモノは良いものです。
良い服地というのは、触った瞬間に判るものなんですねぇ。高価なものに縁のない私でも判るぐらい、しっとりどっしりしています。部屋着の類でも、なんちゅーか、着心地が違います。
叔母とは遠く離れていたし、あまり付き合いもなかったために、子供の頃に一度だけしかお会いしたことがありません。
おそらくサバサバした方で、こちらが子供だからって甘やかすようなタイプでもなかったらしく、親しく遊んでもらった記憶もありません。でも何故か、昔から彼女には親近感を持っていたのです。もっと頻繁に顔を合わせていた他の親戚よりも、心の底では彼女を親しく思っていた。
生涯独身だったのですが、そのメンタリティ(想像上の)が自分と似ていると、勝手に思い込んでいたのです。遺伝子がある程度その人の性格を決めるなら、彼女自身は子をなすことはなかったけれど、そのうちの兄と重なった八分の一は、兄の子である私の中に受け継がれたと思えるのです。
一度しか会ったことがないのに。でも、だからこそかもしれませんね。
正直、亡くなったと聞いても、あまりピンときませんでした。もともと会う事はなかったし、亡くなったからといって表面上は何も変わらないのです。今までも遠くにいたし、多分これからも遠くにいる。そんな気持ちでいます。
有難う。物は活用させていただきます。