ミステリの読み方じゃない

安楽椅子探偵、その後。
以前も書いたが、会社の先輩が安楽椅子探偵のテレビ番組に嵌った。嵌ったついでに、DVDを買った。
厭な予感がした。
それはやっぱり的中して、強引に「貸してあげる」って、アナタ。
正直、あまり気が進まなかったんだが、はっきり断らなかった私も悪い。それに、毎日嬉々として話題にするくらいなんだから、よっぽど面白いのかもしれない、と淡い期待もあった。結果から言うと、儚く消えたが。
誤解のないようにちゃんと書いておくが、私には合わなかった、ただそれだけだ。
例えばミステリを読みながら、頭の中でトリックや犯人予想などを考えるかというと、私の場合はハッキリキッパリ「NO!」といえる。自分の頭で考えて能動的に楽しむのではなく、雛鳥が口の中にエサを入れてもらうのを待つがごとく、口を開けて面白いことを注入してもらう式のヘタレな読者なのだ。
そこへもってきて、安楽椅子探偵の番組企画は「視聴者への挑戦状」であって、ただドラマとして漫然と見るもんではないのは明白だ。こちら側から見ると、私などはハナから楽しむつもりのない人間ということになる。
まぁね、そんなことは判ってた。だからこそこのDVDにも、興味を持たなかったんだが。
始まって十分で飽きて、手持ち無沙汰にパッケージをひっくり返すと、出題編が約九十分、回答編が約六十分、と書いてあって、げんなり。「早く誰か死ね」と呟きながら我慢したが、結局三十分で挫折し、あとは見ないままお返しした。
ええと、見所は‥‥動く犬山イヌコさん(マキバオー)。