大人の社交場

電子サロンで繰り広げられる、妙齢(多分)の旦那様方の会話を盗み読みしている。それぞれが適度に抑制が効きつつ遊び心に溢れた紳士であるのが、文章から伝わってくる。そこには裏読みや邪推などとは縁が切れた、大人の余裕を感じる。始終和やかながら真摯な会話がなされるのは、昭和の文学作品に出てきそうな雰囲気だ。
眺めていると、失礼ながら妙に可愛らしく微笑ましい気がしてくる。幽玄な美しさである。


大人の顔には内面がにじみ出ると言うけど、文章に内面が滲み出るのは、これは間違いないと思う。逆はどうだろう。
外見によって他人との関係は変わってくるのは致し方ないところもあるだろうし、出会いや来し方によって内面が影響されるなら、それぞれに干渉しあっているんだろう。その兼ね合いは考えるとちょっと面白い。
このあいだ参加させていただいたオフ会では、私の文章と見た目は少々ギャップがあったらしく、驚かれたようだ。もっと小柄かと思ったと言われたが、どんなふうに他人の目には映っているのだろうか。*1
興味はあるが、評価は他人のものだからそんなことばかり気に病んでも仕方ない。


文字だけの交流ならどんなふうにでも誤魔化せるという人もいるけれど、性別や経歴などの表面上のことはそうだとしても、その奥の人間性のようなものは意外とハッタリはきかないんじゃないかと思う。見る目によっては、裸で往来に立っているようなものなのかもしれない。

*1:そりゃぁ、ルサンチバリバリのチンチクリンだろう。