口内炎

ついこの間まで口内炎に苦しんでいた。
口内炎の始まりは大抵、微妙に体調を崩すと口の中が腫れぼったくなり、そのいつもより口内にせり出した自らの肉の壁に、しつこいようだがいつもより出っぱっているものだから、食事の際につい誤って噛み付いてしまうところから始まる。そうしてついた傷の大方はすぐに治ってしまうのだが、何かの加減で傷が塞がらずに炎症が発達すると、口内炎の一丁あがりである。
今回は右の犬歯で唇の内側をさくっと刺した。そういった成立ちの関係上、当然のことながら常に犬歯の先が当たる場所に口内炎ができてしまい、食事のたびに尖った犬歯が傷口に嵌って痛かった。しかもいつも傷口に刺激を与えるものだからなかなか治らない。治らない傷に犬歯が嵌る。無限ループかと思われた。
しかしよく寝る週末を過ごしたところ徐々に快方に向かい、もう殆ど気にならないほど回復してきた。うふふ、痛くないって素敵。とうとう勝ち取った無痛時代。
そして油断したんである。
昨夜、また同じところに噛み付いた。