悪知恵

今朝起きたら八時だった。
ガビン! 一時間寝坊‥‥。
う〜ん、と寝起きの頭で考えて、職場に行く前に免許証の再発行手続きに行くことにした。そのまま大遅刻するより、ひったくられたものの事後処理に行くことにしたほうが格好がつくだろうという浅知恵である。しかもこんなことでもなきゃ、なかなか仕事を休んで免許センターに行く踏ん切りもつかないから、丁度いいや。
行ってみたら免許センターというところは実に殺伐としていた。
厚いプラスチック板の向こう側でただでさえ聞き取りにくいのにすんごい早口で立て板に水の受付のおねーさん、そこに列に並ばす大声で割り込んでくるジジィ、聞こえなくて聞き返すと「更新したかしてないか!」と怒気を含んだ叩きつけるような口調でガンをとばされる。階段には通路だっつうのに座り込んでるガラの悪い若者たち、女の子たちは異常に露出度の高い服装にハイヒールで闊歩していて、地味な人たちの目はどんより死んでいる。
こえぇ。都会では免許を取る層って決まってるのか?*1 私は田舎者なので、郷里では自動車の運転は人として生きていくうえでの基本技能のうちだったんだが。もっとも免許はマニュアルで取ったが、教習所を出て以来ATしか運転していないので、事実上はAT限定みたいなもんである。
なにはともあれ三千二百円も取られて*2顛末書を書かされて、待合室で本を一冊読みきったあたりで、新しい免許証が出来てきた。写真写りなんか犯罪者だろうがどうでもいい気分で、ほうほうの態で逃げてきた。
今日は午後から出勤。

*1:んなこたーない。

*2:もちろん領収書は貰っておいた。もしも犯人が捕まった暁には掛かった経費を請求するためである。