はてダ隊:二子玉川/ル マグレブ(モロッコ料理)

はてダ隊である。今回は羊である。

しかし急に仕事が入り、前日は久しぶりの残業、当日は久しぶりの土曜出勤であった。デスマだった三ヶ月前の私に言ったら縊り殺されそうなくらい暇で自堕落でグダグダした生活にすっかり馴染んでいたため、急に忙しくなると身体がついていかないんである。ええと、終始グッタリしていてすみません。
カサブランカビールで乾杯したあと、今日は大人しいですねぇと評されつつ、なんだかまったりした雰囲気の中で粛々と運ばれてくるモロッコ料理を口に運ぶ。どれもこれも美味しゅうございました。万全の体調で臨んで、もっとちゃんと味わいたかったな。惜しいことをした。
最後の水タバコはダウナー系以外の何物でもない。普段煙草を吸われないドラドラさんは失礼ながらきょとーんとしたお顔をされていたが、灸洞さんフモさんの浮世離れしたおっさんふたりは妙に嵌ってて、おふたりの背後に灰色の砂壁と曲がりくねった石畳の路地が幻視できそうであった。昼間っから建物入口の石段に腰掛け、目を細めて通りを眺めながら何をするでもなくぷかぷか煙をふかしている中近東の暇そうなおっさんそのものである。私はというとダウナー系が逆に効きすぎて、若干死にかけ白目を剥きそうになっていた。それ絶対タバコ以外のなんか怪しいクサが入ってるだろ、いや入ってない、という風情の私たち。怪しいはてダ隊はますます怪しくなり夜は更けていく。


店の外に出たら盆踊りをやっていた。

ちょろちょろと勝手に動き回ってそれぞれ軽く行方不明になる灸洞さんと私。帰り道、夢幻の世界に彷徨い出て普通に違う方向に歩き出す男性陣。はてダ隊の人たちはなんでこうなのかなぁ。