あづい

あまり暑いので、肩につくくらいの長さの髪をむりやり団子にひっつめる。
去年の今頃は髪の長さがローライズまであった。それくらい長いと、一本に結んでも背中で拡がって結局暑い。アップにすれば頭でとぐろを巻いて蒸れる。一番涼しくて楽なのはおさげだった。でもおさげにすると前に毛束が垂れてきて、家事や作業をするのに邪魔。それでたまに二本のみつあみを頭のてっぺんで留めたりしていた。色気もファッションも暑さの前には溶けて崩れる。
あと長い髪の弊害は、服や鞄のジッパーに巻き込まれる、トイレで床や違うところに髪が触れないように気を遣う、涅槃佛のポーズから起き上がるときに自分のヒジで踏んでしまい、身動きが取れなくなる、ドライヤーのお尻のほうから吸い込まれ焦げる、駆け込み乗車すると後ろ髪が電車のドアに挟まれる、ボンドやペンキを誤ってつけやすい、しかも髪が刷毛のようになってあちこち汚したりもする(作業する前にまとめておけ)、二十センチ切っても見た目があまり変わらないので誰も気付かない。
洗うのと乾かすのが大変とか美容院でもロング料金を取られるとか、そういう判りやすいのもあるが、日常生活で微妙に不便なことはかように多々ある。が、やっぱりまた伸ばそうかなと思う。何故だろう。