落としどころはそこなのか?

坂東氏の記事を読んだ。
なんとなく記者がアレなのかな、と思った。
内容的には「ふ〜ん」という感じ。
以上!
だったのだけど、いろんなところでこれを話題にしたエントリを見かけて、ツボは人それぞれだなぁ、と改めて思ったのだ。


タヒチというと熱帯だ。
熱帯は生き物がたくさん生まれる。育ちも早い。動物だけでなく植物も。
だから食べるに事欠かないし生きやすいため、量も種類もどんどん増える。
生き物が多いということは、死ぬものの絶対量も多いということだ。モノに生命がなくなれば、熱帯の気温のもとで速やかに腐敗する。それを援ける昆虫も微生物もたくさんいる。溶けるように消滅する。
生まれ、育ち、死に、養分になり、食べられ、食べる。増える。多種多様な生き物のサイクル。
寒い地方ではそのサイクルはゆっくりだが、熱帯においては加速する。
多分彼女はそういう環境にいて、当たり前の生命の営みを早回しで目の当たりにする。生と死がすぐ隣にある。生きるというのは、死なないことだ。
東洋的な思想でいえば、諸行無常なんだろう。一昔前なら「インドに行くと人生観が変わる」とよく言った。
氏の人生観が環境が変わったぐらいでそんなに揺らぐとも思えないけど、言っている内容はそういうことに近いのかなと感じた。ゴーギャンタヒチに惹かれたように、彼女はどっぷり泥臭い深みに嵌ったのだろう。


私は氏の発言をこんな感じに想像したのだが、記事エッセイを書くに当たってはなにかこう、行為を正当化するような、判りやすい論理というか理由をつけなければ文章にならなかったんじゃないかな。でも理屈なんかは別に後付けで、だからその穴を攻撃することにあまり意味はないんじゃないか。それを言ったら、人間やめますか?という話になるし。
まことしやかな理屈を書く、私はそっちの方が新聞社の都合なんじゃないかと勘ぐっているのだが、どうだろう。

追記

これはもともとエッセイだったのね。
ニュース記事として引用されたものを読んだので、原典は読んでません。勘違いしました、ごめんなさい。
でも、どっちにしても女の業だとかに還元して、ハイお終い男性諸君は理解できなくても可!というのもなんだかなぁ。