鋳型オヤジの側面

昼休み、狭い事務所の中でインターネットなぞしながら暖をとっていたところ、背後から鋳型さんの「おおっ!」という声とポンと手を打つ音が聞こえた。
何事かと思って振り返ると、今日は一級建築士試験の合格発表だったらしい。インターネットでも合格者名が閲覧できるようになっていて、彼はその中に自らの名前を見つけて喜びの声を発したのである。
一級建築士
近頃なんだかんだあって風当りは強いが、業界最高峰の映えある国家資格である。そりゃそう簡単に取れる資格ではない。私には受験資格すらない*1
鋳型さんは苦節十年と言っていた。そう、学校を卒業してすぐにとらないと、社会人脳になってからではなかなかとりきれない資格なのだ。


実は鋳型さんと私は同郷である。彼は大学まで向うにいて、就職とともに上京したらしい。話の弾みで県内で一番頭の良い高校を卒業していることが判った。そして現在は大手ゼネコンである。とすれば、おそらく旧帝大卒なのだろう。
そんなことを聞かなくたって以前から頭の良さは見え隠れしていたけれど、そういう人でも仕事しながらだと十年かかる資格なんだなぁ。


余談だが鋳型さんは仕事でプラハに赴任してたことがあるんだそうだ。
今年はやたらこの都市が目につく。いや、偶然かつ私だけの個人的な印象なのだけど。
とても美しい街らしい。

*1:嘘でした。調べてみたら規定がいつの間にか変っていたらしく、職歴を掻き集めれば私でも受験は可能だった。内容的には全然可能じゃないんだが。