読了:「ヤーンの時の時」「星の葬送」(栗本薫)

星の葬送―グイン・サーガ〈88〉 (ハヤカワ文庫JA)

星の葬送―グイン・サーガ〈88〉 (ハヤカワ文庫JA)

今更ネタバレでもないだろうが。
ナリスの死だけで二巻消費。一巻分まるまる弾劾裁判だけってこともあったっけ。
漫画家でも駆け出しの頃にはページ数も貰えないし絵にもそんなに自信ないからコマ割も細かくて、コンパクトにぎゅっと締まった作品を出すけれど、大御所になってくるに従って上手くなると絵柄が大きくなり、見開きも多用したりなんかして、結果的には単行本を一冊買っても大して話が進まない、なんてことが往々にしてあるが、この場合は小説なのでどうなるかというと、登場人物のことごとくがよく喋る。寡黙なはずのグインも根暗なはずのヴァレリウスも本当によく喋る。橋田寿賀子ドラマなんてメじゃない。そのうち会話だけで一冊まるまる書くという野望*1も達成できそうな勢いだ。
中学の頃に読み始めた時点で既に二十巻ぐらい出てたのだが、これが面白くて夢中になって読んだ。そのあとも年に五、六冊のペースでほぼコンスタントに供給されるし、作者は書くのがライフワークならこっちは読むのが生活の一部だった。未だにナリス化粧品のCMを見るたびに、使うと物凄く綺麗になれるが成分には習慣性があって何故か生命を縮めるし、しかも物凄く高価そうだ、と勝手な連想が働くぐらいだ。しばらく活字離れしたこともあって、ここ三十冊くらい読んでなかったんだが、続きはずっと気になっていた。多少中ダレしたからって、今更読むのは止められない。今読まなくても絶対いつか読んでしまう。
だから言いたいのだ。できれば話の続きが読みたい。

*1:思いつきで野望を設定してみました。