お友達になれない

原稿に矢印で破線と書かれた部分があり、他に説明がなかったので
この破線なんですか?
と訊いたら、
破線って点線のこと。
と真顔でご教授いただいた。どうもありがとうございます。
このオジサン、どうも私とは言語感覚がまったく合わないらしく、笑えるぐらい話が通じない。使っている日本語は日常語としておかしくないのだが、さてその意味は、というとさっぱり判らない。前後の文脈から又は状況から意図を推測しようとしても、手に負えない。多分、むこうもそう思ってるだろう。何を訊かれているのかさっぱり判らない、と。
私「この××の位置はどこですか」
オジサン「ああ、あれ、前に植栽からオロしたでしょ」
私「????」
(“植栽からオロす”という表現がまずピンとこない。前日の作業で関係ないところを移動したのがそれとして、質問の内容とは別件なので、今ここでそれを話題にする意図がつかめず、返事につまっている。)
オジサン「‥‥‥‥」
(私が無言でいるので、納得したと思ったのかそのまま席に戻ってしまう)
毎日がこんなすれ違いの繰り返しである。


お互いに日本語が話せ、穏やかに話し合う機会があるからといって、必ずしも意思疎通が図れるわけじゃない。絶対にお友達になれそうにない人っていうのは、心情的に共感できないとか一緒に居たくないとかの好悪以前に、こんなふうに意思の疎通が非常に困難か不可能であるということなんだなぁ、としみじみする今日この頃。