朝から自然を満喫

今朝家を出た途端に熊蜂が目の前に迫ってきて、寝起きの心臓が跳ね上がった。ぶぅん、というホバリングする羽音に迫力がある。黒い帽子を被っていたから興味をもたれたのか。いつも何頭か飛んでいるから、多分近くに巣があるのだろうな。前の事務所の近くにあったのは姫黄色雀蜂の巣だったっけ。刺されたら痛い上、毒性が強いイメージから大きめの蜂は怖い。
刺激しないようそろそろと逃げた先で小さな灰色のかなへびがちょろりんと葉陰に消えた。朝から階段の縁石で日向ぼっこしていたのか。長い尻尾がくねりとうねる。
しかしかなへびなんてとても久しぶりに見た気がする。蛇なら子どものころは実家の近くでたまに見かけたものだが、蜥蜴の類は少なかった。その蛇は主に青大将だったようだが、蝮も多い地域だったらしく、小学校の夏休み前には必ず『マムシに注意!』というプリントが配られたっけ。その関係でそのあたりの子どもたちは蛇を見つけても絶対に触るなと教えられていた。
新興の住宅地で、その前はただの山だった土地だ。近隣に住む古い集落の人たちは、その辺一帯を蝮山と呼んでなるべく立ち入らないようにしていたのだそうだ。
それにしても田舎から都会に引越したつもりだったのに、このあたりは自然が豊かだな。小さな野生の王国みたいだ。