『面倒臭い』は魔法の言葉

今度の土曜日は歯医者に行ってミシン修理の見積りに来て貰う。そして花火の日だ。
調子が落ちてくると、なんでもかんでも面倒臭い。風呂に入るのも歯を磨くのも、好きなことでも億劫になる。
いわゆるアレだ、
「ずっと気分が晴れない」
「好きなことをしても楽しくない」
「うつは一ヶ月」


一度『面倒臭い』と思ってしまうと、面倒臭い菌が着く。放っておくとどんどん増殖して、からだの表面をびっしり覆ってしまう。そしてまかり間違って口に出してしまうと、その吸気に乗ってからだの内側に進出し、これまたどんどん繁殖する。しまいに窒息する。
この菌は非常に生命力が強く、一度感染してしまうと根治は難しい。普通の抗生剤は効かない。根絶やしにするのは難しいので、成長を止めるような対処療法になる。
こまめに掃除して、コロニーを増やさないようにする他、憑かれている生体はダメージをできるだけ回避する生活を心がけ、面倒臭い菌に体力負けしないようにする。途中でブチ切れて荒療治に走るのは大変危険なので、止めたほうが無難だ。
とにかく頭の上にプリンの皿を乗せてソロソロと歩くぐらいの勢いで、誰がなんと言おうと己を大事に規則正しく折り目正しく無駄を省いて体力を温存し続けるのだ。
そうするとまず食欲が出てくる。空腹を感じるようになる。食べ物の味が判るようになる。
ここまできたらしめたものだ。食べたら寝て、起きたら食べる。
動いても身体がミシミシいわなくなったら、散歩からそぅっとはじめてみよう。


海鮮焼きそばに酢をドボドボかけて食べたいと思っていることに、今気がついた。
土曜日は歯医者とミシン。まだ少し面倒臭い。あ、また言っちゃった。
とりあえずビール買って帰ろ。