ついったーで話題に出たのがきっかけで、つい里心がついて無性に温麺が食べたくなった。取り寄せようとネットをうろうろしていたら、ひっぱりうどんも入っているセットがあったのでそれにする。
ひっぱりうどんというのは山形県の郷土料理で、非常にコシの強い乾麺のうどんである。私は宮城県出身だがわりと身の回りで売っていたので、昔からなんとなく食べていた。箸で下手につまむとちゅるちゅるんと逃げられてしまうほどぴんぴんした麺なんである。
基本はサバ缶に薬味をどっぱり入れ、めんつゆで少し伸ばしたものに釜揚げのうどんを絡めて喰う。これはお好みで納豆でも山芋でもオクラでもツナ缶でもなんでもいい。カレーやミートソースで喰う猛者もいるらしい。私は梅肉やポン酢なんかも好きである。お上品なものではないので食べるというより『喰う』という感じ。麺がみっちり詰まっているせいか、風味が濃いので強い味にも負けないのだ。
今回準備したのはサバの水煮缶とネギ・ミョウガ・シソ。
写真はキレイな状態で撮ったが、お椀にまけたらガシガシとサバを崩し薬味と混ぜてめんつゆを足す。
ゆでたまんまの鍋からアツアツのうどんをひっぱり、お椀に投入。これをワシワシと喰うのだった。
ひっぱりうどんはこの食べ方以外に、普通に温かいかけうどんにしてもいい。
久しぶりに食べたらやっぱり美味いなー。いままで何の気なしに食べていたが、全国区の食べ物じゃなかったんだな。ずっと地元で生活していると当たり前だが、出てみるまで気がつかない地域限定の事柄というのは意外に多い。スーパーの品揃えは魚や野菜の種類が微妙に違うし、アレが食べたいと思っても手に入らない細かいものはたまにある。それもわざわざ取り寄せするようなものでもなかったりする。郷に入っては郷に従えだが、たまに懐かしく感じることもあるのだった。
買ったのはコレね。
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