帰省と歯医者

季節外れの帰省をしてきた。
大人になってから歯列矯正をした関係で、年に一度、地元の歯医者へ行かねばならないのである。半端に近い距離のため、盆や正月など混む時期には新幹線に乗りたくなくて、丁度いいので歯医者のついでに帰省することにしている。こないだ買ったばかりのカメラを持ってわくわくしながら行ったので、今回は写真をちょっと載せる。

車窓から。走っている新幹線の中からだが、意外に撮れるもんだなぁ。

仙台の街は戦時中に空襲で焼け野原になったためか、割と碁盤の目になっている。まっすぐにどこまでも突き抜ける小路を見ると、ああ帰って来たなと思う。
歯医者へ行ったら、この一年ケアをサボりまくっていたツケでだいぶ歯茎が傷んで歯石も溜まっていたらしく、徹底的にゴリゴリと掃除された。うがいのたびに血の塊が出てきて、口の中に血の味が充満する。最後に院長チェックを受けたら、「これはまさしく忙しくて体調の悪い歯茎ですね」と笑われた。歯茎占いかよ! 冗談はさておき、口の中には体調が如実に現れるので、判りやすいんだろうな。
歯医者で血みどろになった直後、さっそく飲みに繰り出す懲りない私。魚を喰わせろ! と叫んでブリカマを注文。

ひゃっほう。よくあるチェーン店でもさすが地元企業、出てくる魚の質が違う。これだよ、これ。しっかりと身が厚く、下品なほど脂ののった魚である。しかも安い。カマ焼きだってあごの部分だけでなく、ブリくらいなら頭の半割がどん! と出てくるのが正しい。関東に多い噛めば噛むほど味の出る干物も悪くはないのだが、やっぱりときどきこういう大振りのたっぷり身のつまった魚が食べたくなるのだ。最初はマグロのカマを頼もうとしたのだが、店員のおにーちゃんに「正直、今日はブリのほうが‥‥」と言われたので、仰せに従ってみた。プロの言うことは聞くことにしている、殊勝な私である。
他にもたらふく飲んで喰って喋って、実家へ。次の日に少し写真を撮ったので次回へ続く。


浜の漁師居酒屋 こちら丸特漁業部