DVD:シザーハンズ(監督:ティム・バートン)

両手がハサミの人造人間が街で巻き起こす騒動と、彼と少女との恋を描くSFフアンタジー

ティム・バートンの最高傑作なのだそうである。観ている間、エドワードのひょこひょこした歩き方が何かに似ているなぁと気になっていたのだが、ふとそれがチャップリンであることに気付いた。
ピエロのような哀愁を含んだコメディである。のっぺりした住宅地の上には広い晴れた空が広がっている。清潔に手入れされ陰影のない芝生の庭、パステルカラーに塗られた明るい壁。狭い世間にどこか着せ替え人形のような人々。そのすぐ近くに鬱蒼とした木々に囲まれた崩れ落ちそうな古いお屋敷がある。
ティム・バートンのような人には世間がこのように見えているのだろうか。だとしたら、なにがしか哀しいことである。