枯れてるからなんだというのだ

ふと気付いたら行こうと思っていた日展も会期が終わってしまっていた。まだ週末は仕事は休めているのだが、なんだかんだ細かい用事があって、なかなかゆっくりできない。私の場合、ゆっくり休むというのは当然部屋から一歩も出ないことを指す。週1日はヒキコモリの日を作りたいくらいである。それも細かい用事も受け取る必要のある宅急便も何もなく、ひたすら寝たいだけ寝てもぞもぞと起きて適当に食べてネットして昼寝して風呂に浸かってまた寝るというような自堕落さで。そのほかの日に工作とか買い物とか映画を観たりとかしたい。休みが週に2日じゃ足りんのだ。だいたい現場に入ると平日の拘束時間が長くほぼ仕事と寝るだけで終ってしまい、ちょっとした用事も足せないので、私生活上では平日5日間はないものとしてカウントする。やり残したことがあれば自動的にまた来週までオアズケである。料理だって多めに作っても次の日に食べられるとは限らない。食材を残しても同様である。後に回せないというのは何につけ、けっこう不便なことである。そのくせ毎日食べて飲んで寝て生きていかねばならない。そろそろ年末年始の保存食を手配しておかねば、物価が上がってくる時期である。ねんきん定期便もいい加減に返送しなくては。仕事関係だけでも年賀状を作らなくては。保険会社からいま加入しているコースが変更になるから書類を記入して送れと電話がかかってくる。忘れずに毎週おうちコープの注文をする。洗濯しないと明日のパンツがない。オオスカシバのブローチが見つからない。お肌もハンパなく荒れてきた。そんなときに帰宅して宅急便の不在票など発見すると、ムキーッと半狂乱になる。ネットで週末の日時を指定してやってその時間に家にいて30秒くらい対応して受け取れば済むことなのだが、そのタスクを入れる余地が満杯なんである。もういっそ世捨て人になりたい。いや、忙しいときはしばらく食べなくとも寝なくとも平気な機械の身体が欲しい‥‥というと、1本のネジにされるんだろうな。
なんでこんなことを管を巻いているのかというと、たぶん疲れているのだ。今の現場が終わるまであと2ヵ月半、切れないように慎重に、でも容赦なくキリキリと糸を引き絞る日々が続く。ただこの現場が終わったらしばらくのんびりできるのかというと、案外そうでもないような厭な予感がしてきている‥‥。