プラド美術館所蔵 ゴヤ 光と影 @国立西洋美術館

そういえばゴヤを観てきたんだった。

18世紀スペインの宮廷画家だが、聴力を失って「聾者の家」に隠棲してから描いた『黒い絵』シリーズなどの黒々とした風刺に満ちた画風が魅力である。
今回の目玉は『着衣のマハ』。バージョン違いの『裸のマハ』はそれまで西洋絵画ではヌード=女神だったのに市井の女性を描いたので物議を醸したんだっけかな。そんなガッツある画家である。
他の展示は小さな版画や素描が多く、愚鈍の象徴ロバが医者や弁護士に扮するシリーズや、淡々と戦争の情景を描いた連作が一筋縄ではいかない感じで面白かったな。小品だけ集めた画集が欲しくなった。