読み中:「シャングリ・ラ」(池上永一)

シャングリ・ラ

シャングリ・ラ

図書館に予約して順番待ちしていたのが、やっと来た。
三分の一ほど読みましたが、目を白黒させています。
なんというか・・・・アイディアはとても面白い。経済炭素というのはなかなかだし、擬似甲板やら嘘をつくと死ぬとか人柱を立てる地鎮祭など小ネタも豊富で、それぞれが「おっ」とくるような斬新さがある。
キャラクターも濃い。美少女戦士からヤンキーまで幅広い。
経済やコンピュータの話題があり、かと思うと怪談話があったり、はたまた乙女心(?)の解説もあり、ジャンルの垣根を取っ払った何でもアリのゴッタ煮状態です。
面白くないはずがない。
が・・・・なんでだろう、人物が書割みたいです。
登場人物というよりキャラクターという表現が、この場合は合ってるでしょう。それぞれがとてもステレオタイプだなぁ、とは思ったのです。ステレオタイプということは説明不要ということでもあるんですね。そのせいか人物を浮き彫りにするような描写が少ないし、人間味がない。
台詞回しも芝居がかっていて、狙いすぎというのか乗っかれないというか。感情表現も唐突で、鉄板を拳で叩いたからなに?とイマイチ気分が出ない・・・・。
これはなんだろう、漫画でもないし、アニメで見たら凄く面白いかもしれないな、とは思う。荒削りというやつなのかなぁ。何かがほんの少し変わると、スッゲー!面白く読めると思うんだけど、その何かってなんだろう・・・・? あ、私の想像力ですか。