体重を物凄く気にする人がいる

今の会社に入ってから事あるごとに、お局様に痩せてる痩せてると言われ続けて閉口している。そういう人は逆に誉めてもらいたいのだと判っているが、鬱陶しくて仕方ない。
私は二年前に手術をした。その際に七キロほど落ちた。手術後しばらくまともなものを食べられない状態が続いたので、リバウンドせずに済んだ。なるべくそのまま維持したい気持ちはあるが、徐々に体重は増えてきている。
そりゃ私も美しい体型になりたい願望はある。手術は辛かったけど体重に関してだけは、ラッキーだと思った。
でも私は体重には実のところそれほど興味はないのだ。心の片隅で微かに気にしている程度に過ぎない。どっちかつーと、虚弱体質をコントロールして、健康を維持するほうに心を砕いている。だからある程度の筋肉を維持するために、最低限の運動は欠かさないし食事にも気を使う。
ところが虚弱体質って、顔つきが悪いからげっそりして見えて、結果、とても着痩せする。少しでも運動していれば手足には多少筋肉がつくので、太くは見えない。
どうもそれが痩せ至上主義の人を刺激するらしいんだな。
ま、そういう人には私の実際の体重を教えてあげると、安心するのかかまってこなくなる。去り際に口の中でもごもごと「筋肉って重いのねぇ」とか言うのだ。
うっせぇなぁ、楽して美しくなんかなれないんだよ。バカめ。とその度に思う。毎朝四時に起きてヨガとウェイトトレーニングと瞑想して朝日を浴びながら深呼吸した後に健康的な朝食を摂ってから、他人のことを気にしやがれ。私はそんなこと出来ないので、他人様に体重を聞いたりはしない。そもそも見た目の美しさってのは重さではなく、形ではかるもんじゃないのか。
かつてバイトしてた頃、その職場に芸能人と見紛うような美人ちゃんがいた。彼女は美容についても他についても、非常な努力を多岐にわたってしていた。顔のつくりやお肌の質は生まれつきかもしれないが、資質を持って生まれたとしても、それにあぐらをかいていては美しくなどなれないことを、彼女を見ていて知った。
好きこそものの上手なれ、というように、興味の方向がそっちにあまり向いていない私は、自分という石を隅々まできれいに磨くことは出来ないだろう。自分が必要とする以上に磨く努力をして、幸せになれるとも思えない。彼女を見て尊敬すると共に、早々に美しさを追求することに関して見切りをつけたものである。
テレビや映画に出ている美しい人を見て、見る側が「アノひとは芸能人だから」なんて甘えを抱いてはいけないのだ。今では自分が美しくないのは努力が足りんのだ、と素直に思える。そこまでの努力をしたいとも思えないけど。

お詫び

ちょっと話に飛躍がありましたね。
痩せ至上主義と努力しない人は、必ずしもイコールではないのでした。たまたま私が出会った方々は、両方を兼ね備えている場合が多いだけでして。
ま、個人的な愚痴として、ご笑覧いただければ幸いです。