二十年ぶり‥‥

ものすごく久しぶりに、ここに行ってきた。

そう、地球儀といえばユニバーサルスタジオのシンボルである。
でも行ったのはディズニーシーだけどな。

久しぶりといってもディズニーシーには行ったことがなく、中学の修学旅行でディズニーランドに行ったきりである。
そもそも私はキャラクターものに興味が薄い。遊園地は好きだがそれは絶叫マシンが好きなんであって、乗り物に乗るのにものすごく待ち時間があって面倒臭いディズニーに行くぐらいなら、八木山ベニーランドで貸切状態で遊んだほうが楽しい、と思ってたんである。そしてシーができたニュースは普通に生きていれば当然耳に入ってはいたわけだが、それだってランドが増設されたんか、ぐらいの認識で、いまひとつ区別がついてなかった。
そんな私が何故わざわざディズニーシーへ行ったのかといえば、同居人が行きたがったからである。といっても、スティッチ♪とかアリエル♪とかのキャラクターが好きなわけではなく、テーマパークとしてのクオリティの高さをかっているらしいが。とにかくそれでシーが出来たときからずっと行ってみたかったのだそうで、この度の運びとなったんである。
しかし行ってみたら存外に楽しかった。それどころか、はしゃぎすぎて帰ってからぐったりして、エクトプラズムが口から出そうになった。
シーのほうにはあまり着ぐるみの人がいないので、うるさくないのも良かったんだろうな。
建造物のディティールが凝っているので、見ていて楽しい。真ん中の築山が急勾配で高く作ってあるため、遠くから眺めると前景と山との間にものすごく距離があるように見えるとか、作り物であることが大前提で、どこまで凝って作るかという、一種オタク魂にも通じるものを感じた。
たとえば、人魚が住む海の宮殿をモチーフとしたエリアでは、竹や柳が多く植栽として使われている。
  
見せ方によって、なんだか水草っぽく感じるのだ。違うものを見立てでうまく使うやり方が、さすがにすごい。色や音、光線もうまく組み合わせて、クオリティの高い夢の世界を作り出しているわけだ。その場に身を置けて、五感すべてを使って体感ができるのだから、そりゃ楽しい。正しくテーマパークである。
私はヒネた子どもだったので、当時はそういったことを素直に楽しむ事ができず、かといって凡才のガキに「作り物として凄い」なんてことが判ろうはずもなく、変に斜に構えてそっぽを向いていた。今回行かなければ、一生そのままだったかもしれない。


ところでミラコスタの壁面の象嵌が書割なのは何故だろう。あれが惜しいと思うのだが。
あと鴨がいて、公園の鳩のように客の食べこぼしを拾っていたのが面白かった。で、ふと気づいたんだが、あれだけ植物や水があるのに、鴨以外の生き物の気配がしない。まあ、夏に行くと関東圏で唯一クマゼミがいる*1らしいけどな。夢の世界は死の世界なのか‥‥それもある意味、法が支配する究極の場として似合いな気もするが‥‥。

*1:築造の際、植栽か何かにくっついて現場に運ばれ、そこで繁殖したという噂。