たけのこ


せっかくの季節なので、年に一度くらい生のたけのこを食べておくかと、近所の八百屋で買ってみた。小袋に入った糠も忘れずに拾い上げる。皮に切れ目を入れて一番大きな鍋に放り込み、ぐつぐつ煮ること1時間。それから常温になるまで粗熱をとったら皮を剥く。外皮をぺりぺりとはがすと、半分くらいの大きさになってしまう。薄く削いで味をみてみる。
え ぐ い !
朝取りの新鮮なうちに茹でてしまえば甘味だけが際立つけども、少し古くなると途端にえぐみが出てくるのは何故なのか。仕方ないのでまた鍋に放り込み、更に茹でこぼした。それでもまだ刺身ではちょっと食べられない。まあこんなもんかとひとりごち、半分は薄切りにして油揚げと一緒に炊飯器に放り込み、あと3分の1くらいはごろごろと乱切りにして、凍み豆腐と煮含めた。
今年の春の味はこれでおしまい。また来年。