坊主が三人

仏教の故事で、妙に好きな話がある。
といっても私は何事につけいい加減なので、ちゃんと詳しくは覚えていないのだが、おさらいしてみよう。

ある寺に悟りを啓こうと修行しているお坊さんがいた。日々精進を重ね、頑張っているのだがなかなか悟りは訪れない。悩んだお坊さんは、師匠である寺の一番偉い和尚さんに相談した。
だが、和尚さんもどうすれば悟りが啓けるのか、教えることはできなかった。
そこで、もっと徳の高い高僧のところに行って、訊いてみることにした。
お坊さんは高僧を訪ね、
「どうしたら悟りが開けるのでしょう」
と訊いた。
すると高僧は何も言わず、お坊さんを力一杯殴りつけた。
お坊さんはいきなり殴られて、初めはポカンとしたが、急にはっと気付いた。
「そうか、そういうことだったのか!」
お坊さんは自分の寺に帰り、和尚さんに悟りが啓けたと報告したが、和尚さんは訳が判らない。判らないので、どういうことなのかお坊さんに説明を求めた。
すると、お坊さんは和尚さんを力一杯殴りつけた。

その後、和尚さんは判ったんでしょうか。きっとよく判らなかった、と考えるほうが面白みがありますね。
この話、たしか京極夏彦の「鉄鼠の檻」で読んだのかな。(何故か「はまぞう」で出てこない)この本は本当に面白かった。
で、この逸話をここ最近よく思い出すんです。
‥‥‥‥。
‥‥疲れてるんですかね‥‥。