読了:「魔術師のおい」「さいごの戦い」(C.S.ルイス)

魔術師のおい―ナルニア国ものがたり〈6〉 (岩波少年文庫)

魔術師のおい―ナルニア国ものがたり〈6〉 (岩波少年文庫)

さいごの戦い―ナルニア国ものがたり〈7〉 (岩波少年文庫)

さいごの戦い―ナルニア国ものがたり〈7〉 (岩波少年文庫)

ナルニア国物語の最後の二冊を一気に読みました。ナルニアの勃興と終末を続けてみたことになります。
ああ、キリスト教的な隠喩暗喩のオンパレードだなぁ、ここまで明確だと陰でも暗でもない気もするが、と思いつつ、最後には感動してしまいました。
外側より内側のほうが広くて、内側のほうがより豊かで本物だ、というくだりで、なんて美しい世界観なんだろう、としばし呆然としてしまった。
ただ、それならどうしてこの世界があるのか? そんな問いが自然に生まれると思うのだけど。
一頭の蝶が見た夢ですか。
うまやに入るの入らないのとすったもんだしていましたね。
その間中、私の頭から離れなかったのは、中に入ったらそこは六角堂で、煩悩に苦しむ厩戸皇子*1の前に、瑞雲にのった菩薩が天女を引連れて降りてきたりしないかな(しないしない)、ということでした‥‥雑念のカタマリ。
いや、「うまや」とはいわゆるあのベツレヘムの厩にちなんでいることは判っているのですが‥‥。

*1:日出処の天子」は面白うございました。