親だから。

昨日いただいたコメントからURLを見てみたのだけど、そのことでちょっとだけ。
http://www.yomiuri.co.jp/jinsei/shinshin/20060908sy41.htm?from=os1
親にとっては子供はいつまでも子供だというけれど、子供にとっても親はいつまでも親なのだ。
家庭というのは千差万別だし、他人の親のことまでは私には判らない。
だが、この人生相談の人のように、子に対して小さいことでも優位に立ちたがる支配的な親というのはいる。ウチの親もそうだ。


私は親に対して平気で嘘をつく。
私には騙りの才能がないので、普段の生活では嘘をつくほうが面倒だし、周りを巻き込むよりマイペースにひとりで好きなことをしているほうがいいので、わざわざ嘘を申告することは少ない。絶対にないとは言えないが。
だけど親に対しては保身のために嘘をつき通さねばならないことがある。向こうはこちらの生活に入り込んで当り前だと思っている節があるからだ。本当のことを言うほうが、面倒が多い。いちいち突っ込んでくる。価値観を押し付け、従うように強要する。言うことを聞かなければ脅される。優位に立ちたがる。何か言えばアラを見つけて攻撃し、ギャフンと言わせたがる。とにかく気持ちよく交流することができない相手なのだ。
逆に子が親を批判すれば、怒るか泣く。そんな子に育てたつもりはない、ここまで苦労して育てたのに、育ててやったのに。これが免罪符だ。
恩を売られれば、子は黙るしかない。
黙っていれば飼い犬か着せ替え人形のように扱って喜ぶ。体調や気分も好悪もお構いなしに連れ回される。これに唯々諾々と従うのが親孝行なんだろうか。
こうなると、こちらはもう面倒だから何も報告しないし向こうのことも聞かなくなる。干渉されるのは厭なので理由をつけては距離をおく。


私にはどこかで親を頼る気持ちがある。考えると厭なのだが、事実だと思う。本当は愛し愛されたかったし、頼りにしたかった。何もしなくても気持ちで応援したり、一緒にいて嬉しい存在であって欲しかった。いくら愛想を尽かしていてもそういう願望はやはり変わらないから、何かあると無性に腹が立つんだろう。
私は親にとって理想の子ではないかもしれないが、私にとっても彼らは理想の親ではない。仕方ない。
親を、諦めよう。