それはポテンシャルパターンでしかないんだけども

このところ妙に眠い。なんだかいつも眠いと書いているような気がするが、いつもに増して寝起きが悪いんである。寝呆助なのは生まれつきで、赤子の頃からとにかく寝る子だったらしい。子どもの頃にはよくトイレに行きたいのに眠くてどうしようもなくてでも次第に行きたい欲求が切羽詰ってくるんだけどしかし眠り続けたい、という願望が結晶化してトイレの夢を見たり、目覚ましが鳴っている事実を認めたくなくて何か違うものが音を出しているんだと自分を騙そうとするような浅はかなこじつけの夢を見たりして、どうにかして眠りの世界にしがみつこうとしていたものだが、最近そういうのがとみに蘇ってきている。つまり、朝起きられない。いや、トイレにはちゃんと行くけどね。大人だから。
本も積んでるがDVDも積んでる。その上、編物も進まない。したいことや用事もあって休みの日もゆっくり腰をすえていられない。都会の生活は忙しい。そろそろ心身が音を上げて反乱を起こしているのではなかろうか。一揆! 上訴! 直談判! それでダメなら実力行使! キレてみせなきゃ判らんか! 怒りもコミュニケーションのひとつではある。
ところで私は夢か現かたまに判らなくなるときがある。割とすぐに視覚や触覚などの脳への入力をでっち上げたり、連絡の途中でサボるために世界との交信が途絶えてしまうという癖があるのだ。具体的にいうと、ふとした瞬間に連続しているはずの自我が途切れてしまうことがある。比喩を使うと、意識が飛ぶというのか、電圧が不安定なところで電球が明滅するような感じというか、キャッシュを削除してしまうというか、とにかく頭の中で何かがリセットされるんである。そんな生まれたての気分のときは今現在自分の認知しているものが夢とどう違うのか判らなくなって、えーと、ここは現実で、喫茶店で、その前は映画を観てて、目の前にいるのは彼氏で、だからここでお茶飲んでていいんだよな、と時系列を確認して安心したりする。五分前に世界があったとは誰にも証明できない。
レプリカント検査を受けたほうがいいのかとか不安になることもあるが、どうなんだろ。こんなのは私だけじゃなくて、実はけっこうみんな感じている当たり前のことだったりするのだろうか。単なる低血糖だったりして。
ちなみに違法なクスリはやったことがないよ。