買い出し?

今日から休みに入ったので、賀状かきをサボって年末の松原商店街に行ってみた。そう広くもなく人ごみも激しくなく手頃な感じで良かったのだけど、よく見るとシャッターがぽつぽつ。東京は仙台と比べて小さなお店が数多く生き残っていると思っていたけれど*1、やはり大型店や有名どころに押されて苦しいのは何処も同じなんだな。
何の目的もなくぶらぶら歩き、もののついでのようにお供え餅と椎茸とザーサイを買ってみた。イクラがあの小さいパックで千円かぁ‥‥まだ産地感覚が抜けない今はとても買える値段ではない。倍ぐらいじゃねぇか。でも塩漬け? こっちは醤油じゃないのか、とちょっと興味をそそられた。
おせちは母が送ってくれるというので、作らない。そういえばおせちの作り方はしっかり覚えないままこちらに来てしまったな。田作りなんかは完全にうろ覚えだ。実家にいた頃は作る手伝いもしていたものだけれど、ひとつの料理に手の込んだ段階がいくつもあってそれを何種類も同時進行で作っていくのだから、漫然とお手伝いしていただけでは覚えきれない。私がきんとんの裏ごしをしている間に他の料理はどんどん手順が進んでいく。しかもお道具もある程度はないと作れないのだった。伊達巻を巻く角張ったやつどころか、普通の巻き簾も持ってないっちゅーねん。
そもそもおせちというのは気分的なものであって、季節&行事&伝統だからちょっとは口にしてもいいな、という程度の情熱しか私は持っていない。クリスマスにケーキを食べるのと一緒である。今年はそれもコンビニで買ったまるごとバナナだったが。大体、昔の保存食だ、そう美味しいものでもあるまい。
正月の料理に関してはかように興味の薄い私だが、ひき菜が入った雑煮は好きだ。
仙台の雑煮は焼きはぜの出汁というのが一般的らしい。だが私の生家では鶏肉だった。何故かというと焼きはぜの味が好きではない、といつか聞いた覚えがある。生まれてこのかた鶏肉の雑煮ばかり食べてきたので、どういう味なのか知らない私にはなんともいえない。
とにかく醤油の出汁に大根と人参と牛蒡のひき菜だな、これだけは作ろうかと思案していたのだが、ひき菜というのは根菜すべてを刺身のツマ並に細く、しかもツマとして使うのではなく汁にたっぷりぶち込むものなので大量に千切りするというのに、よく考えたらウチにはスライサーもないじゃないか。しかもひいた後に寒風にさらして乾燥半分凍みさせるのだが、どこに野菜が凍るような寒風が? でも干さないとあの味は出ないだろう。験しに包丁で刻んでベランダに出してから冷凍庫に入れてみるか‥‥。

*1:ここは東京じゃないけども。