映画:MIB3/メン・イン・ブラック3(監督:バリー・ソネンフェルド)


2が10年前、初作は14年前なのだそうな。説明するまでもないが、普通の人は知らないけど実は多種多様な宇宙人が地球に来ていて人々の間に紛れ込んでいるというのが基本設定のコメディである。今回は時間を遡って相棒を殺そうとする殺し屋を事前に阻止するために40年前にタイムスリップしてドタバタするのである。
何故だか私はこのシリーズが好きで、1も2もかなり楽しく観たクチである。古風な黒スーツ自体がギャグなのだけど、それをビシッと着こなしてピカピカしたSFメカを使うというミスマッチが余計に面白いのだと思う。このへんは007の拡大パロディなのだろうね。宇宙人の造型も歌うちっこい虫みたいなのは往年のディズニーアニメっぽいし、細かいくすぐりに満ちた作風が特徴だと思う。特撮やらCGやら最新の技術を使いながらレトロな雰囲気を踏襲しているのがツボにはまるんである。演出が細かく隅々までいきとどいたつくりになっているのが、画面を観ているだけで凝った絵本を眺めているようで楽しい。
『あの大物アーティストも宇宙人!』のお約束ネタは、1ではプレスリー、2はマイケル・ジャクソン、今回はミック・ジャガーカメオ出演もいろんな人が出ていたようだけど、J(ウィル・スミス)の寝室の壁に大きく引き伸ばされたパグ犬の白黒写真が飾ってあったのは、前作まで出ていたフランク・ザ・パグだったのかな。Jが職務質問されてた道路脇の看板にもパグ犬がいたような気がする。


あとこれは関係ないんだが、そういえばガラスの蛙を買ったとき玉の模様が何かに似てると思ったんだけど、1のオチのビー玉宇宙だと思い出した。こうしてみると1はけっこう渋いSFだったよね。