映画:ザ・レイド(監督:ギャレス・エバンス)


インドネシアから本格アクションがやってきた! ということで、格闘技シラットを駆使した武闘映画である。
格闘技については詳しくないので迫力あるねーなど小学生以下の感想しかもてないのだが、意外に設定を丁寧に作ってあるのが面白かった。大体においてアクション映画というのは撮りたいシーンが先にあってストーリーは後付けのようなのが多く、あちこち辻褄が合わないけどまあいいか、というパターンになりがちである。しかし何事にも優先順位があるわけで、アクション映画の場合はそれも味のうちだと思って楽しめばいいと思っている。
この映画もギャングと警察特殊部隊のガチンコ勝負という設定が先にあったっぽいが、何故ギャングのアジトに突入することになったのか、援軍が来ない理由、力関係はどうなっているか、何故武器があるのに使わないのか、超強い敵にはひとりでは敵わないけどふたりなら何とかなるので、それをうまくストーリーに生かすなど、そのへんが一応ちゃんと説明されてるんである。それでもちょっと解せない部分はあるものの、そこはだってしょうがないじゃないでご愛嬌。そういうところが非常に新鮮であった。
ギャングのアジトが30階建ての古い殺伐とした集合住宅で、その煤けた雰囲気もよかったな。