映画:009 RE:CYBORG(監督:神山健治)


新TV版の009は観ていた気がするのだけど、実はよく覚えていない。たがーためにーたたーかうー♪というEDは今でも歌えるし、謎の中国人の語尾が「〜アル」なのと、001が寝てばっかりなのはなんとなく記憶にあるくらいだ。原作はちょろちょろと細切れに読んだり読まなかったりくらいかな。しかし今回は新作だし石巻の漫画館も再オープンしたことだし、観ておかねばなるまいと映画館へ足を運んだのだった。
映像はダイナミックでキレイだし懐かしさも手伝って楽しく観たのだけど、思い出補正をかけてもどうしてもオチがしょっぱい。話として大風呂敷を広げるだけ広げて結局よく判らない、というところまではいいんだけど、その後の処理がどうもなー、ごにょごにょ。あれは死後の世界なのか? あと、ナンバーサイボーグのうちふたりが後半は削られて全然出てこないのが残念だったが、1本の映画におさめるためには致し方ないのかな。
しかしクライマックスについて書いてしまうけども、あの「君はどこに落ちたい?」という名シーンを髣髴とさせる、あれは卑怯だ。問答無用で涙腺が緩んでしまうではないか。もうそれだけで充分満足です。