じゃあ、実業って何だ。

ライブドア事件の折、テレビで虚業の代表であるコメンテーターが「こういった虚業が云々」というのを聞いて、非常に片腹痛かったのだが、それからよくよく考えてみると、日本の現代社会において、一部の隙もなく虚業じゃないと言い切れる生活形態があるのかどうか、なんだか判らなくなってしまった。
虚業じゃないといえば、一次生産者ならいいのか。
農家といっても、千差万別である。現代の農業というのは、農民が自分の土地を耕していれば良いというものではない。感覚的には零細企業に近く、経営するという意識がなければ、続けていけないのが現状だ。
作業は機械化されているが、その一台一台は高価なのでリースになる。収益を上げるためには土地を拡げることが必要で、その購入にローンを組む。
栽培するものについても、あまり種類を多くすると作業効率が落ちるので、自家消費用以外は○○の専業農家というところが多い。これにはノウハウや開発費などの問題もある。
儲けなくてもいいという農家もいるかもしれない。でも自家用車は必要だし、子どもがいれば学費や養育費はかかる。生活するのに現金はどうしても必要なのだ。
例えば、米の専業農家なら虚業ではないのか。じゃあ、花なら? たばこ葉なら?
漁業なら、どうなんだ。フカヒレだけを作っていたら、どうなるんだ。
虚実の境界など、私には判らない。
こういうのを、屁理屈という。ああ、ネタがないからって、アホなことを書いた‥‥。