世界は意外と狭くて複雑だ

他人との関係性というものについて、なんだか諦めの境地に至ったのはいつ頃だっただろう。


二十歳そこそこの頃は、それこそ自意識過剰だったし、社会的に最弱の立場である小娘であるが故の圧迫を日々感じていて苦しかった。
若い女性であるということは、それだけで軽んじられて当たり前の存在だ。少しでも理屈っぽいことを言えば、内容を問わず嘲笑されたし、変に親身な振りをして「可愛くしていたほうがいいよ」などと忠告されたものだ。
この頃の私の口癖は「バカの相手は嫌いだ」だった。そんな穏やかじゃない言葉を、好き好んで口に上せていたわけではない。そう言わしめた環境があったと思ってもらいたい。
若い女性は見る側も見られる側もなにか画一的なものに縛られていて、ヒジョーに面倒臭い。その頃に戻りたいとは思わない。


人にとっての世界とは、身の回りの意外と狭い範囲なんじゃないかと思う。
なんとなく日々見聞きするマスコミの煽りを受けて、モテモテエビちゃんの幻想なんかに憧れてしまうけど、例えば私がどんなに身奇麗にしてモテたって、全世界の魅力的な異性から熱烈歓迎な告白をされるわけじゃない。身近にいるデブハゲ上司からしつこくセクハラされるとか、頼りない営業の年下君がストーカー化するのが関の山だ。
つまらん。
もっと面白いことが、この世にはある。


全然関係ないのだが、オタクのなにが厭がられるかって、頑固なところが一番厭がられると思うのは私だけだろうか。
服装や髪型は表面的なもんで、いつでも変えようと思えば変えられる。やればたいした労力もなく出来ることを、なんのかんのと理由をつけてやろうとしない偏屈さが如実に現れているのが、見た目なんだろう。
気分的に抵抗がある? そんなこといってたら何も出来んがな。というのが、一事が万事この調子なんだろうと予想されるから、お付き合いしたくないと思われるんじゃないか。
問題は趣味がキモイということではない。漫画もアニメも見ればいい。エロゲーもやればいいさ。楽しみは多いほうがいいじゃないか。
こんな意見はまっとうすぎるかね。