どこんところがボランティアなんだろう?

ウチの会社は雑居ビルに入居している。二週間くらい前、ウチの会社の一階下に、NPO法人ボランティア組織が入った。その名称を知ったとき、私は新興宗教を連想した。
それはともかく、入居の際には丁寧なご挨拶をいただいた。
ついでにチラシを持ってきて、土曜日にスクールをやるので、「よかったら参加してみてはいかがですか」と勧誘された。いや、何のスクールなのか、そこでどんなことが行われるのかといった説明もなく、ただ「いかがですか」と言われても。お断りした。
NPOというと、申請さえすれば大した審査もなく法人格が与えられえるというイメージは、間違っているだろうか。
組織名でちょっと検索したら、大阪に本部があって、自然の薬草で作られた光線でもって、身体の循環や自律神経を整えて、自然治癒力を促進するという療法(自分で書いてて訳が判りません。薬草の光線って・・・・日本語ですか?)の施術と、スクール(何を教えているのかは明記していない)を運営しているらしいことが判った。
私にはかなり怪しい感じの組織だな、と思えた。が、関係ないし、どうでもいいというのが本音だ。
以来、その組織が入っているドアの前を通りかかると、焦げ臭かったり草を醸しているんであろう臭気が、結構な勢いで漂っていることが多い。更に主に年配の女性が何人も出入りし、大声で笑っている声が廊下まで響いていたり、たまにドアを開け放して歓談していることもあった。当然、声や物音はダダ漏れ
繰り返すが、この建物は雑居ビルである。件のフロアはその組織の占有ではなく、他にも別会社が入居していて、大人しく仕事をしている。
組織の中でも取り仕切っているほうであろう、訳知り顔の女性が一人いて、彼女と建物内で顔をあわせる度に「うるさくしてすみませぇん」と謝られる。そして「参加してみてはいかがですかぁ」と誘われる。だから、何にだよ。いや、目的が判っても参加するつもりはないけど。


先週の土曜日、仕事があったので出勤した。
件の組織のドアの前にはデカイ花が飾られ、丸椅子が所狭しと並べてあり、数人がうろうろしていた。何か行事があるのだろう。
そして階段を上がってみて驚いた。この階段は中折れ階段で、つまるところ階段の中程に踊り場があって折り返して昇り降りする、一番ポピュラーな形なのだが、その段の半分がバッグやらリュックやらの、大勢の手荷物で埋まっている。しかも、例の組織側からは見えないようにか、ウチの会社から丸見え部分にである。
わざわざ階段を半分登って、折れたところに置いてあるのだ。それがなぜかというと、そこでオバチャン達が着替えるからだ! つか、着替えてた。
うわあぁぁ・・・・、である。
こちらはドアを締め切って仕事をするので、行きと帰りだけ通り抜けられれば問題はないといえばないのだが、ちょっとカチンときた。それはないだろう、と。


ふと、何故カチンとくるのか考えてみた。
例の組織が普通の飲食店であれば、匂いをさせようがドアを開け放とうが、それが不快であっても仕方ないと思うだろう。怒ったりはしない。実際、同じビルの一階には飲食店があって、たまにいい匂いがしてくることがあるが、ハラヘッタとは思うもののカチンときたりはしない。
人の出入りが多いと言う点でも、同じく開業医も入居しているが、そちらの患者さんにはムカついたりはしない。
それ相応の場所に入居して営業しているとか、こちらは共用部を占有化してるとか、色々条件を並べることは出来るけど、気に入らない理由は多分アレだ。ありていにいって、胡散臭い。

  • NPO法人ボランティアであること。私が仕事してるときに、暇なオッサンオバサンが寄り集まって、和気藹々とボランティア活動ですか、いいご身分ですね、という僻み。そもそも私はボランティアを声高に叫ぶタイプがキライだ。
  • 内容が新興宗教と健康療法を足して2で割ったようなものであること。ボランティアといいつつ、身銭を切って社会問題等の改善に貢献するのではなく、自らの健康を謳い、ちょっと軸をずらせばすぐに金儲け且つ中身のない宗教になりそうなところ。
  • オバサンが図々しいこと。口では謝罪しているが、実態を変えるつもりはないのが見え見え。(さすがに荷物と着替えは撤去していただきましたが)最初は謝り倒して有耶無耶にしつつ慣れさせて、受け入れさせようという魂胆とみた。


なんてことを私がぼんやり考えていたら、その間に会社の先輩がさっさとキレて、その組織に怒鳴り込んで行った。
後日、組織の人々が連れ立って謝りにやってきた。菓子折りを持って。
そしてやっぱり「今度よかったら・・・・」と言い出した。
いいえ、結構です。つか、関わりあいたくありません。謝りに来るのも止めてください。