読了:「MONSTER<全18巻>」(浦沢直樹)

今更モンスター。連載当時は雑誌で読んでいたのだが(しばらくオリジナルを買っていた。スピリッツじゃなく、オリジナル。ジャンプでもマガジンでもなく、オリジナル。何故だ、過去の私よ‥‥あ、そういえば「龍−ロン−」も読みたいな)、途中で雑誌を買うのをやめてしまったので続きが気になって仕方なかった。
今回初めから読みなおしてみて、ふと舞台はドイツとチェコだったんだ、と改めて認識した。「プラハの春」を読んでおいて、やっぱりよかった。知らなくても漫画は面白く読めるけど、都市の歴史だったり特徴を少しでも掴んでおくと、「プラハはおとぎ話の国みたいだ」とか「シタージに連れて行かれた」とか「政治犯の子供たち」などの言葉が生きてくる。いや、普通の人は普通に判っているのかもしれないが、どーも私はニガテでねぇ。
冷戦時代とそれが終結した後、このへんの過渡期は物語を託しやすいし、判りやすい。もっと不謹慎な言い方をすればロマンがあるのだろうな。


内容については何をかいわんやなのだが、とにかく最後が怖い。本当に怖い。
ギリギリの局面で人間がどういう行動を取るのか、その行動の結果や罪の所在はどうなるのか。
人は犯した罪を償えるのか。
償うってどういうことだ。