本の話かと思ったら自転車の愚痴

さっぱり本が読めていない。図書館から借りた本も、ろくに進まない。
それは何故かといえば、ビールが美味しい季節だからだ。汗だくで家に辿り着き、チルド室から缶を取り出してプシュッとするのが至福の瞬間。アルコールが入ったら、本はあんまり読まない。
通勤時間を読書に当てる人も多いのだろうけど、私の場合は通勤時間は運動に当てている。つまり自転車通勤なのだ。たまに高速道路を走行しながらマンガを読んでいるトラックの運ちゃんも見かけるぐらいだから、絶対に不可能ではないのかもしれないが、とりあえず私は自転車に乗りながらの読書は出来ない。歩行者を避けるだけで精一杯だし、もともと”ながら”が出来ない不器用なタチなのだ。傘差しすら出来ない。雨が降ったら濡れる。それが自然の摂理。
こないだ歩道を走っていたら、向こうからフラフラ歩いてくる人がいた。どっちに行きたいのかな、よく判らんな、と停止したら、どんどん近づいてきて止まっている私の自転車と接触した。
睨まれても知らんがな。何故こちらに突っ込んでくる。なんなんだ、その幼児並みの危険予知能力は。一歩外に出たら危険がいっぱいなんだ、それを忘れるな!とメンチを切り返さねばならないので、やっぱり読書などしていられない。
さすがに止まってるのにぶつかったのはこれが初めてだが、誘蛾灯に惑う夏の虫のように、妙に人がいる方へいる方へ吸い寄せられてくる歩行者というのはいる。主にメール打ちながら歩いている女性。男性はメール打ちながらでも、チラチラ周りを見ている人が多い。どうしてか判らないが、私の感触では周りに注意を払わずに歩いているのは、男性より圧倒的に女性に多い。もちろん見てない男性も見ている女性もいるが。
歩道の真ん中でいきなり立ち止まる。手荷物を振り回す。歩道一杯に広がって歩く。蛇行する。*1
そんなんで自転車とぶつかったと被害者面されてもね。つっても、ぶつけないけどね。ぶつかる前に無言で殺気を放ち、自主的に避けていただいているので。いや、これは嘘。本当は気付いてくれるか進行方向が分かれるまで、おとなしく後ろで待ってる。私の殺気では鳩すら避けてくれない。
あと不思議なのが、横断歩道で信号待ちしているとき、後ろからスィと来て自転車の前に立つ人。
後から来てなんで自転車の前に割り込む? つか、轢いて欲しいの?
と半ば本気で思う。これは背広のオッサンに多い。
せめて前に立つなら、私より速く動いてくれ。時速三十キロは出る*2私の似非MTBより速く走れる自信があるなら、いくらでも私の前に立つがいい。

*1:もちろん様々な事情を持つ人もいるので、そこは細心の注意を払っているが、無人の荒野を進むがごとく世界の中心を闊歩している人も、なかにはいると思う。

*2:追い風三十メートル、参考記録