さてお次は

いぼである。
いぼというか、しこり。耳の脇に小さなしこりを見つけたのは、もうかれこれ十年以上前だ。痛くも痒くもないし、最初は小さかったので気にもならなかった。いきつけの皮膚科で聞いたところ、脂肪の塊だから特に心配が必要な病気ではないということだったのでそのまま放置していた。そしてそれは構われることのない時間の中でゆっくり少しずつ育って、今ではこんなに立派になりました、という状態になっていた。
ところで私は顎関節症でたまに顎の筋肉が凝ったようになるので、時々グリグリと押してほぐしたりする。すると丁度ツボのあたりにこのしこりがあるので非常に邪魔である。この年末などはグリグリしすぎたのか、微妙にしこりが腫れて押すと痛みを感じるようになってしまった。あまり弄らないほうがいいらしい。その後は腫れ物に触らないようにしたところ、治まったようで押しても痛まなくなった。
しかしいくら良性腫瘍でも放置しすぎて悪性化したら厭だしな。取るのは簡単らしいし、皮膚かと思って調べてみたら耳下腺だったりしても面倒だしな。ここら辺が潮時か。
というわけで、病院へ行ってきた。
最初は何科なのかよく判らず、多分皮膚科だろうが顔だから形成のほうがきれいにやってもらえるのか、もしかしたら耳鼻科かもしれないし、基本的に開業医よりは手術しなれている総合病院のほうが無難だろう、他の科に廻されるのもそのほうが手っ取り早いだろうし、という読みで自転車で行ける総合病院をチョイスしてみた。
そしたら最近は特定療養費とかいうのを三千円も取られるのだな。地域の診療所を守るためなのか、混雑防止やらかかりつけ医を持ちましょうキャンペーンとか内情いろいろはあるんだろうが、とにかく二百床以上ある病院に紹介状無しで直接行くと余計な金を取るといううまいシステムらしい。体制の効率化という趣旨は判るが、結果的に大病院が儲かるってことか。それでも紹介状をとるために病院のはしごをする手間をかけたくない。紛瘤くらいならそんなに設備もいらないのかもしれないし、地域の診療所でも普通に取ってくれるのかもしれないが、引越したばかりで病院の風評がまったく判らないと開業医って行き難いんだよな。風邪ぐらいならいいが、顔だし。切るんだし。
ぐずぐずと考え、土曜日もやっているところを探し当て、やっとこ行ってみたら若い女医さんでこれがまた美人だった。西川先生もかくや。しかもさばけた感じで思わず惚れそうだ。キレイな人なら顔を任せても大丈夫そうだと思うのは短絡だろうが、まあいいや。どうせいつかはどこかで取るものなのだ。(ヲイ)
皮膚の上から大きさを計られたのだが、中身は二センチほどあるらしい。
来月にはエコーで確認して、サックリいく予定。